ホーム > 仁泉会について > 理事長挨拶

理事長挨拶

仁泉会第12代理事長就任にあたり

学部20期 安藤嗣彦

この度、令和元年の仁泉会総会後の臨時理事会に於て、第12代の仁泉会理事長に就任いたしました。現会員5600余名、西日本で最も歴史のある医科大学の同窓会長の大役に身も引き締まる思いです。今後、全力を尽して任務を全うする所存でございます。会員の先生の御理解、御協力の程お願いいたします。

私と仁泉会の理事としての付き合いは長く、助手会選出の理事として昭和55年より2期、理事会に出席しました。その後、昭和63年に、神戸の父親の診療所を継承しましたが、平成5年より神戸支部選出の理事として復帰し、現在に至っています。この間、平成25年より副理事長を3期務めました。

所信を表明するにあたり、3期仁泉会理事長を務められた、前仁泉会理事長の河野公一先生に改めて、お礼申し上げます。先生の最大の功績は全国の仁泉会支部組織の再構築に尽力された事です。先生と二人三脚で全国を駆け巡った思い出が、今でも印象に残っています。

全国の私立医科大学の同窓会長は、現役の開業医の場合もあれば、同窓の現職の教授がその任に当たる事もあります。それぞれ一長一短はありますが、大学側と同窓会の間に信頼関係が構築されていれば問題ありません。大阪医大では、仁泉会の理事会には、大学理事長、学長先生を始め、教授会からも数名の先生が理事として出席されています。一方、大学の理事会にも、仁泉会から理事長、副理事長等4名が評議員として出席しています。

仁泉会理事のほとんどの先生は、忙しい診療に加え、地元の医師会の会長、理事、役員の肩書きを持っています。従って、会の運営にあたっては、全員野球の精神で臨む事が重要と考えますので、理事の先生方の御理解、御協力をお願いいたします。

仁泉会では、毎年の総会で、事業計画を会員に提示し、翌年の総会で、達成された事業内容を報告してまいりました。法人としての公益事業の中で、最も重要な事業は、奨学金の貸与事業です。この事業を運営する為の資金は、仁泉会基金です。仁泉会基金は先達の先生方が、同窓会会館建設を目的で、苦労して積み立てたお金です。御存知のように、現在の医学部の競争率、偏差値は、他の学部と比較にならない位、高い状態が続いています。しかしながら、私立医大の入学金、授業料が、他の学部より断然高いのも事実です。最近はサラリーマン家庭の受験者も増えていますが、これらの費用が負担で、入学を諦める優秀な受験生もいます。現在の私立医大では、優秀な学生を入学させる事で受験生も増え、大学の格が上がる事により、延いては病院経営にもよい影響が出るとの考え方もあります。大阪医大でも様々な奨学金を提示し、優秀な学生を誘っています。仁泉会が運営する奨学金貸与事業も、学生に好評である事も、御理解下さい。

さて、もう1つの大切な同窓会事業として、支部組織の強化があります。現在、大学入学者における近畿圏出身者の比率は、90%に近い状態です。この傾向は、今後も続くと予想され、その対策としての、合同懇談会事業に御理解の程、お願いいたします。

仁泉会では年間5~6回の会報発行、4年に1回の名簿の作製を行い、全会員に発送しています。この事業は、全国の私立医大の同窓会からも絶賛されています。仁泉会報は会員なら誰でも気楽に投稿できます。クラス会の紹介や予告、クラブ紹介、会員の新聞記事等何でも可能です。ぜひ、御利用下さい。最近、郵送料が高騰し、財政を圧迫しています。現在会費納入率は50%を切っています。御協力の程、宜しくお願いいたします。

大阪医大では90周年事業としての、中央手術棟、BNCT棟、大阪薬科大学との法人合併事業が達成されました。100周年の記念事業として、新大学病院本館の工事も本年度より開始されます。この病院棟が完成する事により、本大学病院は、最先端のAI機器が導入され、検査や診断のみならず、事務処理の向上等によりゲノム医療にも対応できます。完成すれば西日本でも最も近代的な大学病院となる事でしょう。

最後に、大阪薬科大学との完全統合事業が2年後に達成されます。これを契機に、お互いの同窓会との交流が深まる事を望みます。交流が本部のみならず、支部会にも拡大する事を願って、私の所信表明とさせていただきます。

理事長挨拶のTOPへ